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見どころ

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自分にあった
​楽しみ方を見つけよう。

当館の楽しみ方は人それぞれ。旧家建築や庭園を観賞したり、飾られる調度品の鑑賞、そして塩について知ることもできます。ここでは主な見どころについて紹介しますが、ぜひみなさんで自分の見どころを探しにきてみてください。

施設

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長屋門

7段の石段と堅固に積まれた石垣の上に建ち、桁行は24メートルにも及ぶ壮麗な門に迎えられます。門の両側が住まいとして使われる長屋のようであることからその名がついています。休憩所や簡易的な宿泊の場としても使われました。

土蔵

6棟の蔵がきれいにならんで立っており、米や道具、書類などが収められていました。実はそれぞれ建てられた年代やなまこ壁の模様がちがいます。現在は2棟を改装し、展示館となっています。

縁桁

表書院の縁側に座って見上げると屋根を支えるとても長い横木があります。アカマツの一本物で17メートルもある桁材が長くのびたひさしを支えています。

水琴窟

まるい穴のあいた竹筒に耳をあててみると、手を洗う手水場の下に埋められた甕の中に水が溜まっており、そこに滴り琴の音色のように響き渡る水の音が聞こえます。

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表書院庭園

表書院の南東に広がり陽のあたる明るい枯山水庭園は大事なお客様を迎えました。クロマツやヒノキ、ソテツなどが植えられ、初夏になるとサツキの花が見事に咲き誇ります。奥には築山を設け犬島石を用いた蓬莱石組が枯滝の表現もかねています。

茶室

築山に杉材で建てられた観曙亭では曙光を観ます。容膝亭は裏千家の名席「又隠」を写したもので格式ある姿を伝えます。臨池亭の丸窓をしつらえた面が苔むす庭の枯池に臨んでいます。庭園内にはこのように特色ゆたかな3席の茶室があります。

主屋庭園

枯滝や苔、奇石を中心とした長寿や繁栄を願った蓬莱式庭園です。枯滝からの水の流れが大池へと注ぎ込んでいくさまを感じられます。

主屋

野﨑家の生活や仕事の中心になった主屋は23間(約42メートル)もの長さで九つの座敷を見通す圧巻の眺めです。

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石垣

きめ細やかな備前積みによって、すき間なく自然石がつみあげられ、高さは12メートル、カーブを描きながら50メートルほどにわたってつづきます。1枚だけ縁起を担いで扇の形をした石が混ざっているので探しに来てみてください。

台所

従業員のための食堂としても使われていた台所には古い道具がたくさんあります。昔使っていた懐かしい道具に出会えるかもしれません。

施設

楽しみ方

当時の新しいビジネスモデルを知る。

ー 野﨑家の塩田経営

なぜ野﨑家の塩田が優位に立つことができたのでしょうか。大きく分ければ2つの理由が挙げられます。1つは塩田性能それ自体が優れていたことです。塩田自体を大きくすることで得られる規模の経済、細砂を使用した塩の浸透性の向上や鉄釜も導入、燃料には松葉や薪ではなく石炭を使用しました。
2つ目は野﨑家独特の経営方式である当作歩方制の導入が大きな成功をもたらしました。従来の小作制度とも、野﨑家がすべて経営するのとも違います。お互いが利益とリスクを持ち合う方式でした。これにより豊作であろうと凶作であろうと損益はなだらかに平準化されました。しかし損益を分散することが本当の目的ではなく、重要なのはいかに生産性を上げるかです。労働者が経営者の立場にかかわることで、生産量が上がればそれはそのまま自分たちへのインセンティブとなります。それゆえに供給される道具や資材、設備について何か故障があっても見て見ぬふりをせず、自分たちで直したり、大事にしたりといった動機付けにもなります。このような新しい経営で野﨑家は塩業の成功者となりえたのです。

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当時の生活を知る。

ー 台所の道具

野﨑家の屋敷地では日中に50人ぐらいの人が生活や仕事をしていましたから日常生活の道具や設備がたくさん残っています。ご飯を炊くときはかまどで薪を燃やして炊きました。酒燗器では中央に炭を入れて燃やせば両隣の酒を温めることができます。アイロンも燃料が石炭なので煙をどこかに逃がさなければいけませんから煙突付きです。今では電気があれば何でもできるように思えるかもしれませんが昔に電気はありません。大正から昭和にもなれば電気も一般的なものになってきますが、野﨑家では電気ストーブや万能七輪、トースターなど今では当たり前ですが、当時としては時代の先端をゆく機械たちが使用されました。

塩について知る。

ー 塩

わたしたちの身近な塩のこと、知っているようで意外と知らないことがあるかもしれません。塩は食べるためにしか使われないのでしょうか? 海に囲まれた日本では塩を作るのに困ることなど何もないのでしょうか? 昔は塩田で塩づくりが行われましたが、いまはどこで作られているのでしょうか? 展示館では昔と今の塩づくりや世界の塩づくりについて紹介しています。また塩づくり体験をすることで、スーパーに行けば安くかんたんに手に入る塩も、自分で作るのは手間のかかりそうなことに気付けるかもしれません。

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所蔵品

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それぞれの時期によっていろいろな品が展示されます。野﨑家は岡山藩主の池田家から拝領した雛人形を始めとして、書画や陶磁器のほか様々な調度品を所蔵しています。江戸時代の創業以来、たゆまず家業を続けて財を築いた野﨑家には多くの文人墨客や道具屋が訪れ、そして野﨑武吉郎の貴族院議員当選により政財界との交流もより深まりました。野﨑家のコレクションは当家との交流に裏付けられた貴重な品々であると言えます。

歴史・沿革

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創業者の武左衛門は塩田開発を行うかたわら、邸宅の建築にも力を入れました。それらは一代にして塩田161町歩と、大庄屋の雄大な屋敷地として結実しました。野﨑家は残された財産を野﨑家に伝わるポリシーによって決して毀損することなく維持拡大に努めてきました。塩づくりは現在ナイカイ塩業が引き続き行っており、国の重文、県の史跡にもなった広大な屋敷地を公益財団法人竜王会館が管理しています。連綿と受け継がれた歴史をこれからもつないでいきます。

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